
強すぎる指圧は筋繊維によくない?「滑走障害」の視点から考える
- fromthekc4
- Aug 10
- 2 min read
強すぎる指圧は筋繊維によくない?「滑走障害」の視点から考える
表参道YAMAMOTO鍼灸整骨院の山本です。
肩こりや腰痛でマッサージや指圧を受けるとき、「強く押した方が効く」と思っていませんか?
実は、強すぎる指圧は筋繊維や周囲の組織に負担をかけ、改善を遅らせる場合があります。
さらに、近年注目されている**「滑走障害」や「伸長障害」**の視点からも、強押しは必ずしも有効ではないことが分かっています。
1. 強指圧が筋繊維に与えるダメージ
強い圧で筋肉を押すと、筋繊維や筋膜に**微細損傷(マイクロトラウマ)**が発生します。
適度なら回復とともに強くなりますが、過剰だと炎症や硬化を招き、症状が長引く原因になります。
2. 血流と神経への影響
強押しは毛細血管を圧迫し、血流を一時的に低下させます。
神経終末も圧迫されやすく、しびれや鈍麻(感覚低下)が出ることもあります。
3. 筋防御反応による逆効果
身体は強い刺激を受けると、守ろうとして筋肉を縮める筋防御反応が起こります。
これにより、一時的にほぐれたように感じても、数時間後や翌日には張りや痛みが戻りやすくなります。
4. 滑走障害・伸長障害とは?
人の身体は筋肉・筋膜・皮膚などが層構造になっており、それぞれが滑らかに「滑走」することでスムーズに動きます。
しかし、姿勢不良や炎症、疲労の蓄積によって滑走障害(層同士が癒着して動きにくくなる)が起こると、
いくら強く押しても根本的な動きの改善にはつながりません。
また、筋肉や腱が本来の長さまで伸びない伸長障害も、可動域制限や痛みの原因になります。
強指圧はこの「滑走の回復」や「伸長性の改善」にはあまり寄与せず、場合によっては癒着部位をさらに硬くしてしまうこともあります。
5. 効果的なアプローチ
痛気持ちいい強さで十分
滑走を改善する手技(ピン&ストレッチ、筋膜リリース、鍼)
可動域を広げる運動療法
急性期や炎症期は強圧を避け、血流促進や組織修復を助けるソフトな施術を行う
まとめ
強すぎる指圧は、筋繊維や神経・血管への負担だけでなく、組織間の滑走を妨げるリスクもあります。
本当に大切なのは「どれだけ強く押すか」ではなく、「どの組織に・どんな方向から働きかけるか」です。
表参道YAMAMOTO鍼灸整骨院では、筋膜・神経・関節の動きを総合的に評価し、強押しに頼らない施術で根本改善を目指します。



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